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2021.02.19

【経営コラム】失敗事例から学ぶfreee導入支援のポイント

弊社代表松原が会計人向けニュースメディア「KaikeiZine」にて連載をしているコラムを掲載しております。


前回のコラムは、クラウド会計ソフトのうち、なぜ私たちがfreeeを選んだのか、についてお伝えしました。今回は、freeeをお客様に導入していく際のポイントを整理します。過去のfreee導入支援の失敗事例を活かして、私たちが品質を上げるために何をしているかをお伝えします。

付加価値としてのfreee導入支援

私たちは、freeeの導入支援は有料サービスにすべきであると考えています。freeeは中小企業向けのERPとして設計されており、他の会計ソフトとは概念が全く異なります。そのため、freeeを導入することは、ただの会計ソフトの入れ替えではなく、お客様に新たな価値を提供するものです。会計事務所として専門的知識を発揮しながら、知恵と時間をかけていく付加価値の高い仕事といえます。そのため、無料サービスでやる仕事ではないと思うのです。

freee導入支援によりお客様に提供できる価値は大きく2つに分けられます。1つ目は経営管理機能の強化、2つ目は業務の生産性向上です。

freee導入支援により提供できる価値

まず、freee導入による経営管理機能の強化についてです。そもそも経理という言葉は経営管理の略称です。経営管理とは、組織の目標達成のために、経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を有効活用することです。言い換えるとマネジメントともいえます。したがって、経理はただの入出金や記帳業務ではなく、会社の中核を担う重要な業務なのです。

しかしながら、従来の会計ソフトは経理における会計帳簿の記帳(インプット)に主眼が置かれており、レポート機能(アウトプット)は試算表や部門別損益に留まっていました。つまり、インプット重視の会計ソフトだったのです。

一方でfreeeは、アウトプットから逆算して設計する会計ソフトです。アウトプットは、社長が知りたい情報です。社長がどんな経営情報を知りたいかを意識して、部門、科目、品目、メモタグを使い分けます。クロス集計により様々な切り口で経営情報をfreee上で把握することが出来ます。これにより、経営管理の機能を上げる貢献が出来るのです。

次に、freee導入による業務の生産性改善です。freeeを導入する過程で、経理業務の整理をすることができます。下記に一例を挙げてみます。

  • 使っていない銀行口座を解約して取引を深めたい銀行の口座に資金を集約する
  • 何のために使う銀行口座なのか位置づけを明確にして資金フローを構築する
  • 現金取引を無くして不正防止や管理業務を軽減する
  • インターネットバンキングを活用して振込手数料を下げながら支払い業務を効率化する
  • 転記をなくして自動化し正確性と生産性を上げる
  • 何のために使っているか不明なエクセル表を無くす代わりに経営会議に役立つ資料を作成する
  • 煩雑な経費精算の業務フローを確立する

など

これらの支援を通してお客様に新たな付加価値が生まれています。つまり、freee導入支援は業務の生産性を上げるコンサルティングといえるのです。

freee導入の具体的な支援

freee導入に向けた具体的な支援ですが、診断、設計、運用の3つのプロセスに分かれます。

診断では、freeeが合うお客様なのかを見極めます。合わない先とは例えば、社長が経営管理や業務改善に興味がない、現金取引が多くキャッシュレスに出来ない、インターネットバンキングを信頼できない等ITに抵抗感が強い、現在のワークフローが出来上がっていて既に効率的、のようなところです。診断は全体像のラフな設計まで含みますが、やはり起点は社長が何を求めているかです。これをハッキリさせておかないと、自分が何をやっているのかを見失い、導入支援が中途半端になってしまいます。またfreeeはできることの幅が広いため、どこまでの機能を使うのかを明らかにしながら、工数を割り出しfreee導入支援の見積もりの精度を上げていきます。

設計では、具体的なルールを決めていきます。例えば、どの口座は何と同期していくのか、自動登録すべきものは何か、登録するタイミング、領収書を添付するか否かなどのオフラインのルールも含みます。

運用では、実際にお客様にfreeeを使ってもらい、細かい質問に回答しながら精度を高めていきます。最初から完璧を求めず、優先順位をつけて運用しながら修正していくほうが結果的に上手くいくことが多いです。税理士法人ブラザシップでは、お客様に導入していくスケジュールを組んで、その順番通りに行っています。

freee導入失敗事例

過去には導入支援がうまく進まなかった経験もあります。

事例①診断の省略

自称freeeを使用できているという新規お客様の言葉を鵜吞みにして診断のプロセスを省略。契約後にfreeeを確認すると設計がぐちゃぐちゃで修正に膨大な時間を使ってしまう結果になりました。

事例②設計の甘さ

最初に全体設計を描かず見切り発車をしてしまいました。その結果、対応が場当たり的になり、品目やメモタグに漏れやダブリがあったり、逆に未選択項目ばかりになったりして、意味のないレポートがアウトプットされてしまいました。

事例③経理担当者とのコミュニケーション不足

仕事が無くなってしまうのではという経理担当者の不安を解消しながら明るい未来を伝えきれず、freee導入に向けて協力をいただけないこともありました。

そのような失敗を繰り返さないように、私たちは社内でノウハウを共有しています。提案書や設計書、マニュアルなどのフォーマットを統一する、導入支援の経験豊富なスタッフによる事前レビュー制度、成功事例・失敗事例・お悩みの共有などの社内勉強会開催等を行っています。

freee導入支援は、財務と税務と経理業務が分かっている会計事務所だから出来る新たなサービスです。この市場は今後も広がっていくと予測しています。


下記のURLからでもお読みいただけます。

税理士法人Brothership代表 松原潤の経営コラム

是非ご一読ください。

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