経営支援型 税理士事務所  税理士法人ブラザシップ

ブラザシップコラム Brothership Column

会社設立

税理士報酬の相場は?

2021.06.11

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会計事務所の報酬の相場感はあまりはっきりしていません
なぜなら、税理士業務の守備範囲が広くさまざまな業種・業態、規模の会社を顧客対象にする業務であるため、画一的に決めることができないからです。
クライアントの状況やサービスの内容によって、適正な価格は変わるということです。

よくある値決めの方法

それでは、会計事務所の値付けはどのように決められているのでしょうか?
実は平成14年3月まで、税理士は法律で報酬の相場が定められていました。正確には最高限度額が税理士法に定められていたのです。
現在でもこの報酬規程のなごりがあり、この規定を基準として値付けをしている事務所もあります。特に地方の古い事務所には多いかもしれません。
また、創業長い会計事務所では、「昔からの値段」で価格を据え置いている事務所も多くあります。税理士法では、平成13年まで広告規制があり、同業社間での競争が制限されていました。


たとえば、他の税理士が顧問契約をしている企業については、営業をかけてはいけないというものもありましたが、これは、税理士の過当な競争を防ぐためのもので、より穏やかな営業活動をするよう求めるという趣旨でこうした規定があったのです。
そのような環境を踏襲し、古い事務所は特に価格を下げることなく、そのまま据え置いているところがいまだに多いのです。
その後、広告規制が緩くなったことから競争意識が高まり、今では市場原理によって価格相場は少しずつ下がってきていると思います。

会計事務所のあるべき値決めの方法

会計事務所は、人が動いてサービスを提供する事業です。また、専門性が高く、税務代理業務等の独占業務を持っています。これらの専門性により、単価が決定されます。

報酬金額 = 投下工数 × サービス単価
※投下工数:作業や準備にかける時間
※サービス単価:1時間当たりのサービス提供価格

原則、人工による事業はこのような計算式で報酬(価格)が決定されます。
税務業務は、法律で決まっている定型業務が多く、かかる工数はおおよそ決まっています。販売単価については、どれくらいの専門性が必要かによってきまります。中小企業においては、一部の特殊な業種を除いて、業種よりも会社規模によって難易度が変わるため、求められる専門性も会社規模によって変わると考えていいと思います。
したがって、求めるサービスの量(投下する必要のある工数)どれくらい専門性の必要な会社規模かによって報酬を決めるのが妥当だと考えられます。

安ければいいということでもない

上記の通り、合理的な適正価格の計算方法はありますが、過度な競争意識によって、低価格戦略を打ち出しているところもあります。
しかし、税理士業務はまだまだ人の手がかかる仕事です。過度に低い価格で事業を行うということは、上記計算式でいうと、「投下工数」を過度に少なくするか、「サービス単価」を過度に下げるか、またその両方を行うということになります。
「投下工数」を少なくするということは、それだけサービスに掛ける時間が少なくなるということですから、サービス品質は下がるでしょう。
また、「サービス単価」を下げるということは、それだけ専門性の低い人材を活用するということですから、こちらもサービス品質は下がることになります。
当たり前のことではありますが、適正価格よりも低くサービスを購入すれば、品質が悪くなることは覚悟しなければなりません

適正価格かどうかの判断はどのようにすればいいのか?

適正価格かどうかを判断する方法はあるのでしょうか?
適正な「投下工数」と適正な「サービス単価」を考えればいいわけですが、それらは、業務の難易度と量によって決まります。
しかし、会計事務所の業務は専門性が高く、専門家でなければ業務難易度等を理解することは難しいです。
最低限必要なことは、HP等で価格がオープンになっていることでしょう。そして、それらの根拠がある程度わかる記載がされているかを見るといいです。
弊社の場合は、会社の規模とサービス頻度によって価格を分類し、HPで公表しています
(参考)報酬一覧表:https://www.brothership.co.jp/service_03/#service_link

また、サービス種類ごとに細かく報酬が決まっていて、契約上明らかになっているといいと思います。
弊社では図1にあるように、お客様の成長に応じて様々なサービスをご提供しますが、それぞれのサービスごとに値付けがされており、契約前のご提案時にお見積りを提示しています。

図1:お客様の成長に合わせたサービス展開

求めるサービスによって適正価格は変わる

会計事務所のサービスは公共性の高い仕事ではありますが、民間企業と同じく適正な利益を出さなければ、事業を継続することができません。
ITやテクノロジーの進化により、生産性改善の余地は出てきていますので、原価低減のための企業努力を惜しまないことを前提としますが、適正な利益を確保するための適正な販売価格の確保は必要になります。
そのことをご理解いただいたうえで、どのようなサービスを求めているのかによって、お客様にとっての適正価格は決まると思います。
たとえば、弊社は税務業務だけでなく、財務の専門家として経営をご支援するというミッションを掲げて事務所を経営しています。そのため、担当者全員が財務コンサルティングのノウハウを学び、コンサルティング技術を身に付けています。このような経営のご相談に乗れる担当者を求められている経営者の方は、私たちの提示するサービスの種類や単価にはご納得いただきやすいと思います。

価格だけで会計事務所を選ばない

会計事務所は、中小企業にとっては大変重要な役割を担います(参考:コラム「会計に強い会社は業績がいい!?」https://www.brothership.co.jp/column/2021/05/column-1211/)。
また、サービスの範囲も多岐にわたることから、どんなサービスを求めているのかによってマッチする会計事務所は変わってきます(参考:コラム「会計事務所の選び方」https://www.brothership.co.jp/column/2021/05/column-1229/)。
上記を踏まえたうえで、適正価格であるかを見極めて会計事務所を選ばれることをお勧めします。

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